タイヤは命を乗せる大事な部分〜タイヤの慣らし運転〜

前回は、自分の車になってもらうための「エンジンの慣らし」についてたくさん語りました。
今回は「タイヤの慣らし」について語らせていただきます。

タイヤの知識からおさらい

まず、タイヤの知識としてお話しします。
大前提として、中古タイヤを使うということはありえません。タイヤに記されている記号によって製造年月・工場がわかるのですが、そもそもタイヤは出来上がった日から劣化が始まります。主原料であるゴムは紫外線に弱く、古くなった輪ゴムがカチカチになって切れるように、タイヤも硬くなってグリップが低下し、ひび割れができます。一例ですが、フランスのタイヤメーカー「ミシュラン」では、未使用バイク用のハイグリップタイヤは、製造日から一定の期間で倉庫から回収します。『性能が落ちて危険だから』だそうです。

またホイールに組んで走行したタイヤは、走行時の熱で焼きが入り、ホイールと接触するタイヤのミミの部分がホイールとくっついて硬くなることで、空気漏れを防ぎます。なので、ホイールから外した中古タイヤは信用できません。
また未使用品であっても、店頭で雨ざらし・陽ざらしで劣化したタイヤは、乗り心地とグリップ力が低下しています。

新品のタイヤを買う時は、できてから日の浅いモノ倉庫で管理されていたモノがベストです。またタイヤの銘柄は純正指定のモノ、または同系列の上位モデルのモノがベストですが、「タイヤノイズが気になる」「ウエット性能を重視したい」「ドライ性能を重視したい」等の要望があれば、タイヤアドバイザーに相談して決めましょう。
ちなみに、私もタイヤアドバイザーです(*^^)v

普通に使うのであれば、車はノーマルが一番ですが、ドレスアップやカスタマイズしてサスペンションを変更してある方は、お好みで決めてください。タイヤやホイールのサイズを変えたりしたら、お店のタイヤアドバイザーに相談してアライメントの変更空気圧の変更が必要になります。見た目のドレスアップと乗り心地の両立は難しいので、ご自身の求める理想をお財布と専門家に相談して決めてください。

気になるタイヤの値段については、車両のサイズ・タイヤのサイズにより様々ですが、プリウスの場合(195/65R)16,000円くらいから高いものだと120,000円を越えます

またタイヤの寿命は、夏タイヤの場合30,000〜50,000km3〜5年です。タイヤの溝が1.6mm以下になると道路交通法違反になり、車検の合格ラインも1.6mmとなっています。

タイヤの慣らし運転について

長い前置きはこのくらいにして、本題の「タイヤの慣らし運転」についてお話ししましょう。
新品タイヤに交換したらタイヤの慣らしをするのですが、新品のタイヤをホイールに組んで空気を入れ、タイヤ内の圧力を高めるとタイヤは膨らみます。更に車の重さでたわみが出ます。
この状態で一定の時間走行することで、走行時の熱でタイヤとホイールがくっつき空気漏れがなくなって、タイヤ全体に焼きが入ります。
この時の走行する条件で、慣らしの良し悪しが変わります。道路の凸凹が少なく、発進と停止ががない、同一速度で走行できる高速道路が走行する際の好条件です。走り始めると停車することがなく、一定の回転数をキープでき、均等に熱が入るからです。

50kmくらい走行すると、全体的にタイヤホイールが熱くなっているかと思います。
走行後はタイヤホイールがほぼ常温まで冷えれば慣らしは終了で、ホイールサイズに合った形状で固まります。
ホイールとの密着、車重とサイズに合った形状となることが、タイヤの慣らしです。
だから、中古タイヤは信用できませんね。

新品タイヤは滑る?うるさい?

「新品のタイヤは滑る」「うるさい」とよく言われますが、滑るのはタイヤの慣らし前の一皮むける前だからです。製造工程で金属製の型で成形するので、表面がツルツルで滑ります。更にトレッドパターン(タイヤのギザギザ)が変化すると音が変わります。

まとめ

『タイヤは命を乗せている』と言われていますが、その通りだと思います。
命を預ける車だからこそ、ウォーミングアップやメンテナンスがとても重要なのです。
次回は「パンク予防運転法」でも語ってみようと思います!

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