バイクの立ちゴケを防ぐには?体幹・ブレーキ操作・低速時の基本を解説

オートバイで風を切って走る時間は、とても気持ちの良いものです。しかし、楽しい乗り物である一方で、気をつけたいのが転倒や思わぬトラブルです。

今回は、単独アクシデントの中でも多くのライダーが経験しがちな「立ちゴケ」について考えてみたいと思います。

バイクの立ちゴケは、発進時や停止時などの低速域で起こりやすいものです。主な原因としては、車体のバランスの崩れ、上半身の力み、アクセルやブレーキ操作の乱れなどが考えられます。初心者だけでなく、ベテランライダーやリターンライダーでも、ふとした瞬間に立ちゴケしてしまうことがあります。大切なのは、足つきだけに頼るのではなく、体幹、リヤブレーキ、アクセル操作、前輪ブレーキの基本を見直すことです。

立ちゴケは発進時・停止時に起きやすい

そもそも立ちゴケの多くは、走行中ではなく、発進する時や停止する時に起こります。

「バランスが取れていない」「足が届かない」「停止直前に車体がふらつく」

こうした場面で車体が余分に傾いてしまうと、重たいオートバイを腕の力だけで支えるのは難しくなります。特に大型バイクやシート高の高いオフロードバイクでは、足つきに不安を感じる場面も少なくありません。モトクロス系のバイクなどでは、シート高が90cmを超える車体もあり、お尻を少しずらして、ようやく片足のつま先が届くということもあります。

足が着いていない側へバランスが崩れた時には、体を反対側へ移動させて支える必要があります。この時に重要になるのが「体幹」です。

体幹が使えないと、上半身に力が入りやすい

立ちゴケを防ぐには、足の長さや腕力だけでなく、体幹を使って車体を支える意識が大切です。

体幹がうまく使えていないと、バイクを何とか支えようとして、手、腕、肩といった上半身に余計な力が入りやすくなります。上半身に力が入ると、手で行う操作が雑になりがちです。

  • アクセル操作が急になる
  • クラッチ操作がぎこちなくなる
  • 前輪ブレーキを強く握りすぎる
  • 停止直前に車体がカクッと沈み込む

その結果、急発進、エンスト、カックンブレーキといった現象が起こり、立ちゴケにつながることがあります。
つまり、立ちゴケは単に「足が届かないから起きる」のではなく、体幹の使い方や上半身の力み、低速時の操作が大きく関係しているのです。

リヤブレーキは低速時の安定に役立つ

発進、停止、Uターン、渋滞時のノロノロ走行など、低速域ではリヤブレーキの使い方も重要です。

前輪ブレーキだけに頼ると、停止直前に車体が前のめりになり、バランスを崩しやすくなることがあります。
一方で、リヤブレーキを丁寧に使えると、低速時の車体姿勢を安定させやすくなります。もちろん、ブレーキの使い方は車種、速度、路面状況によって変わります。

大切なのは、焦って強く握るのではなく、バイクの動きを感じながら、なめらかに操作することです。低速時に上半身の力を抜き、リヤブレーキを上手に使えるようになると、発進や停止の不安を減らすことにつながります。

ベテランでも見落としがちな前輪ブレーキの使い方

「自分は運転に慣れているから大丈夫」と思っているベテランライダーでも、立ちゴケしてしまうことはあります。

原因のひとつとして、右手の人差し指の使い方、つまり前輪ブレーキへの指のかけ方が影響している場合があります。
「いつでもブレーキをかけられるように」と考えて、アクセルを操作しながらブレーキレバーに指をかけている方もいるかもしれません。もちろん、状況によってはすぐにブレーキ操作へ移れる構えが必要な場面もあります。ただし、基本操作として大切なのは、アクセルをしっかり戻してからブレーキをかけることです。

アクセルが戻りきらないまま前輪ブレーキをかけると、車体の挙動が乱れやすくなります。特に低速時や停止直前では、そのわずかな乱れが立ちゴケのきっかけになることがあります。前輪ブレーキを何本の指で操作するかについては、ライダーや車種、走行環境によってさまざまな考え方があります。
ただ、基本に立ち返るなら、

「アクセルを戻す」「車体を安定させる」「丁寧にブレーキをかける」

という流れを意識することが大切です。もし白バイ隊員の方などに話を聞ける機会があれば、

「前輪ブレーキは何指で操作しますか?」
「後輪ブレーキはどのような役割で使いますか?」

と質問してみるのも面白いかもしれません。日頃から訓練を重ねている方の考え方には、一般のライダーにとって参考になる視点があるはずです。

立ちゴケ防止には「慣れ」と無理のないステップアップも大切

体力や体幹を高めるには、ジムでトレーニングするのもひとつの方法です。
ただ、バイクに乗っていく中で自然と身につく感覚も多くあります。いわゆる「慣れ」です。

最初から大きく重たいバイクに無理をして乗るのではなく、小さいバイクから少しずつステップアップしていくのも、立ちゴケを防ぐためには有効です。バイクは、車体の重さ、シート高、ハンドル位置、重心の高さによって扱いやすさが大きく変わります。自分の体格や体力に合ったバイクを選び、無理のない範囲で少しずつ慣れていくことが大切です。

公道は、さまざまな人、車種、目的の車両が行き交う混合交通の場です。決して無理をせず、ご自身の体力やスキルに合わせて、余裕を持ったライディングを心がけましょう。

愛車のコンディションケアも忘れずに

立ちゴケを防ぐ基本は、ライダー自身の操作、体幹、ブレーキの使い方です。
そのうえで、日頃から愛車の状態を整えておくことも、快適なライディングには欠かせません。休日のメンテナンスや洗車のついでに、タイヤの空気圧、ブレーキの効き、チェーンの状態、エアクリーナーボックス周辺の汚れなどを確認しておくと安心です。

また、吸気まわりのコンディションケア用品として、静電気抑制シート「AdPower(アドパワー)」もあります。AdPowerは、吸気まわりの静電気に着目したアイテムで、自動車だけでなくバイクにもご使用いただけます。

立ちゴケを直接防ぐ製品ではありませんが、愛車を気持ちよく走らせるためのケアのひとつとして、日常のメンテナンスに取り入れてみてはいかがでしょうか。

まとめ:立ちゴケを防ぐには、低速時の基本操作を見直すことが大切

バイクの立ちゴケは、発進時や停止時などの低速域で起こりやすいトラブルです。
原因は足つきの悪さだけではありません。車体のバランス、体幹の使い方、上半身の力み、アクセルやブレーキ操作の乱れが大きく関係します。

立ちゴケを防ぐためには、次のポイントを意識しましょう。

  • 車体を余分に傾けすぎない
  • 上半身の力を抜く
  • 体幹を意識して車体を支える
  • 低速時はリヤブレーキを丁寧に使う
  • アクセルを戻してから前輪ブレーキをかける
  • 自分の体力やスキルに合ったバイクを選ぶ
  • 小さいバイクから無理なくステップアップする

初心者だけでなく、ベテランライダーやリターンライダーでも立ちゴケすることはあります。
「慣れているから大丈夫」と考えず、発進、停止、Uターン、渋滞時のノロノロ走行など、低速時の基本操作をあらためて見直すことが大切です。
また、立ちゴケを直接防ぐものではありませんが、日頃から愛車のコンディションを整えておくことも、快適なライディングにつながります。

これからのバイクシーズンも、無理をせず、ご自身の体力とスキルに合わせて、愛車との時間を楽しんでいきましょう。

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※本記事は、安全運転や基本操作に関する一般的な考え方を紹介するものです。実際の操作は、車種、路面状況、交通状況、ご自身の運転経験に応じて無理のない範囲で行ってください。
※ブレーキ操作や低速走行の練習は、安全が確保された場所で行ってください。
※感じ方や使用環境により体験には個人差があり、特定の効果を保証するものではありません。
※本記事は掲載時点の情報をもとに作成しています。