AT(オートマチック・トランスミッション車)とMT(マニュアル・トランスミッション車)だと、どっちが燃費いいの?
こんな疑問を持つ人も多いのではないでしょうか。
結論から言いますと、ATよりはMT車のほうが燃費がいい傾向が強いです。
(もちろん乗り方にもよりますが)
ただし、最近主流の「CVT(コンティニューアスリー・バリアブル・トランスミッション)」よりは燃費が悪いと言われており、MTが1番良いとは言えない今日この頃。
また、MT車で燃費走行のために回転数を抑えすぎると、エンジンの調子が悪くなるというリスクもあります。
この記事では、ATよりMTのほうが燃費がいい理由と、燃費走行をしすぎるリスクについて解説します。
ATとMT、燃費がいいのはどっち?
早速ですが、ATとMTだとどっちのほうが燃費がいいでしょうか。
今流行りのCVTとも合わせて解説します。
ATよりMTのほうが燃費がいい
冒頭でも紹介したように、ATよりMTのほうが燃費がいいです。
なぜなら、ATは「意図せぬところで回転数が上がりやすい」から。
AT車に乗ったことある方ならわかるかと思いますが、少し減速しただけで回転数が跳ね上がったり、加速するときに予想以上に回転数が上がったりといったことがありますよね。
しかし、MT車では「状況に応じた回転数の調整」が可能です。 少し減速するだけだとシフトチェンジする必要がありませんし、加速するときも状況に応じてシフトチェンジするタイミングを選ぶことができます。
特に、ストップアンドゴーの多い街中での運転において、状況に応じて回転数をコントロールできるのは大きなメリットと言えるでしょう。
また、当然ですが、高回転で走り続けると燃費が落ちます。
スポーツ走行を楽しみたいというときは、燃費を考えないことをおすすめします。
実は、MT車のほうが燃費が上がる理由はもう1つあります。
それは「ニュートラルに切り替えやすい」ことです。
前の信号が赤になったときなど、明らかに止まる必要がある場面では「ニュートラル」にしやすいのがMTの特徴。
ニュートラルの間はアイドリング時とほぼ同じ燃料の消費量にもかかわらず、距離を稼ぐことができる……すなわち燃費がよくなります。
オートマでもニュートラル(N)にすることはできますが、手間がかかることもあり、しない人のほうが多いはず。
発進するときにドライブ(D)に戻すのを忘れて空ぶかし……なんてこともありますからね。
CVTはMTより燃費がいい
一方で、最近の主流であるCVTはMTより燃費が良いことが多いです。
なぜなら、CVTは『エンジンで1番効率のいいところ』で走り続けられるようにプログラムされているから。
そのため、燃費のことを考えるのであればCVTが1番おすすめでしょう。
一方で、以前の記事「【メリット】エンジンブレーキを使うと燃費が良くなるって本当?【デメリット】 」で紹介した「エンジンブレーキ」が使いにくいのもCVTの特徴。
- エンジンブレーキによる燃料カットが難しい
- 下り坂でも速度をキープしにくい
といったこともありますので注意しましょう。
余談ですが、国道や高速道路で「登り坂ではかなり遅いのに、下りになった途端に速くなった」という車にイライラした人も多いはず。
ほとんどの場合はCVTで、速度調整がしにくいというデメリットをまさに受けているのではないでしょうか。
「自分もそうかもしれない」と思った方は、ぜひアクセルワークを意識してみてくださいね。
ATにはないMTで燃費走行するときの注意点
一方で、ATにはないけどMTで燃費走行するときに気をつけたいことがあります。
それは「エンジンを回さなさすぎると、エンジンの調子が悪くなること」です。
エンジンは、ガソリンやエンジンオイルの燃え残り(カーボン)がつきやすくなっています。
エンジンのカーボンを取り除くには色々な方法がありますが、1番いいのは「回転数を上げる」ことです。
なぜなら、回転数を上げることで空気の流速が上がり、燃焼させることができるようになるから。
普段は回転数を抑えることで燃費も下がるので、嬉しくなる気持ちもわかります。
しかし、カーボンを放置したままにしておくとエンジンの調子が悪くなってしまい、最悪の場合は「オーバーホール」しなければいけないことも。
こうなれば100万単位の修理ですので、燃費走行で安くなったガソリン代が台無しになってしまいます。
乗る頻度にもよりますが、ほんの数分でも高い回転数で走らせてあげましょう。
特に遠出で高速道路を使うときがあれば、合流の加速などを使って回してあげるといいですよ!
まとめ:ATよりMTのほうが燃費走行しやすい
この記事では、ATとMTのどちらが燃費走行しやすいのかについて解説しました。
MTは回転数を状況に応じてコントロールしやすいため、ATよりは燃費走行をしやすいです。
一方で、エンジンで1番効率のいいところをキープするCVTには劣ってしまいます。
また、MTで燃費走行を意識して回転数を抑えすぎると、エンジンの調子が悪くなる可能性があります。
普段燃費走行をしている人でも、たまには高回転まで回してあげるようにしましょう。
この記事が、ATとMTの燃費がどちらがいいのかに悩むあなたにとって、参考になれば幸いです。